ポリシー: はじめに

一般的な概念

QAWeb Enterprise では、ポリシーは、ワークステーションのディスプレイ コンポーネントのキャリブレーション方法や、QA テストの実施方法を制御するために使用されます。

QAWeb Enterprise には 3 タイプのポリシーがあります:

  • QA ポリシー : QA (品質保証) ポリシーは、実行すべきQA テスト 、および実行の頻度を定義します。QA ポリシーを使用して、ワークステーションの QA ステータスを決定します。

  • キャリブレーションポリシー : キャリブレーションポリシーはディスプレイの設定 と機能を定義します。また、これらはキャリブレーションスケジュールキャリブレーションメソッド も制御します

  • 周囲光ポリシー : これらのポリシーは期待される部屋の周囲光条件の定義に使用されます。これは、DICOM GSDF キャリブレーションと QA テストの際に反射光の量を計算するために使用されます。

ちなみに

新規ユーザーは、QA ポリシーとキャリブレーションポリシーの違いがわかりにくいと思われるかもしれません。簡単に説明すると、QA ポリシーはテスト 、キャリブレーションポリシーはディスプレイの設定 を行います。

Barco によって管理されているポリシー (変更不可) も利用できます。これらは、組織をセットアップする際、最初に適用されます。独自のカスタム ポリシー (本ガイドで後述します) を作成することもできます。

ディスプレイの「用途」について

特定のディスプレイにポリシーを適用する方法を正しく理解するために、QAWeb Enterprise で設定されているように、ディスプレイの用途 の概念を理解する必要があります。

ディスプレイの用途 の概念は、そのディスプレイのモデルに関係なく、どのキャリブレーション設定と QA ポリシーを適用すべきかを、柔軟かつ実用的な制御する方法を提供するために作成されました。ディスプレイの用途は、次の値のいずれかに設定できます:

  • レビュー

  • 一般放射線

  • マンモグラフィー

  • 乳房トモシンセシス

  • 非臨床 (QA 以外のテストはこの用途と関連付けられます)

  • 病理学

  • 歯科

(新しいワークステーションが追加された、またはディスプレイを登録済みのワークステーションに接続することにより) QAWeb Enterprise 組織に新しいディスプレイが追加されると、** 用途はディスプレイモデルに基づいて自動的に初期化されます** 。ただし、Web クライアントを使用して用途を変更することができます (ディスプレイの「用途」の変更 を参照)。

例えば、設置しているディスプレイの老朽化により、マンモグラフィーのサイト輝度要件を準拠できなくなることがあります。用途を「レビュー」に切り替え、そのディスプレイを臨床レビュー専用にすることで、用途ベースのポリシーエンジンの柔軟性を活用できます。

組織構造のポリシー階層

ディスプレイに対して設定済みの用途に加え、組織構造では、ディスプレイのポリシーを定義する二次元的な柔軟性を提供します。ポリシーを目的のディスプレイに適用できるよう、それらを組織ツリーの目的のレベルに割り当てる必要があります。

QAWeb Enterprise エージェントがワークステーション上でアクティブになるたびに、一致する最初のポリシーが見つかるまで、部屋レベルから、ツリーを昇順で、一致するポリシーを取得します。

ポリシー階層は、組織全体に現在割り当てられているポリシーの読み取り専用の概要を提供します。このビューにアクセスするには:

  1. 上部メニューの「QA」セクションに移動します

  2. 左ナビゲーションメニューから、[ポリシー] > [階層] を開きます

../../_images/policies_hierarchy.png

要約: 個別ディスプレイに対する QA テストおよびキャリブレーション設定の決定方法

ワークステーションおよび接続されているディスプレイに対する効果的な QA テストとキャリブレーション設定は、上記のメカニズムを組み合わせることで決定します (用途ポリシー - 組織構造の割り当て)。次のロジックは、各ワークステーションに適用されます:

  1. ワークステーションを割り当てる部屋を取得します。

  2. 組織ツリーに割り当てられたポリシーを見つけます (部屋レベルから開始し、ポリシーに遭遇するまで各ノードで昇順に表示)。

  3. 各ディスプレイにポリシー / 設定を適用:

    • ディスプレイに対して設定済みの用途を取得

    • 用途については、ポリシーから QA テストとキャリブレーションポリシーを取得します。

    • これらの QA テストと設定をディスプレイに適用する

  4. 該当する場合は、用途が同じ複数のディスプレイのテストおよび設定コンテキストを評価します。例えば、マルチディスプレイの均一性試験は、複数のディスプレイがある場合にのみ利用可能になります。

組織構造の異なるノードに複数のポリシーが割り当てられている場合、最下位のノードレベルに割り当てられているポリシーのみが考慮されます。例えば、組織構造で、あるポリシーが部屋ノードに割り当てられ、病院ノードに別のポリシーが割り当てられている場合、部屋ノードに割り当てられたポリシーの実が適用されます。